意思を受け継ぐということ
仕事柄、創業社長と2代目社長との関係がかみ合わないという姿をたくさん見てきた。
2代目社長は、創業者から受け継いだ収益の柱を疎かにして、自分の代で何か新しい価値を生み出そうとする。それが上手くいっていなければ当然だが、上手くいっていても創業者はそれをなかなか認めようとしない。
その原因はどこにあるのかというと、創業者から見て、2代目社長が創業者の意思を受け継いでいないと思っていることに起因している。
創業者がいつまで経っても任せてくれない、分かってくれないと思っているのであれば、創業時の苦労や今日に至るまでの歴史を改めて聞くこと、そして何を大切にしているかを理解し、それを自分の言葉に変えて発信する。創業者が2代目社長が意思を受け継いでくれたと思ったとき、事業継承は完了するのではないだろうか。